暑い日々が続いていますね。少し外に出たり、家事をしたりするだけで汗をかくこの季節。
汗をかくことは人間にとってとても大切なことですが、そのまま放置していると肌に悪い影響を与え、肌荒れを引き起こす原因になってしまうことをご存知ですか?
今回は、暑い夏こそ気をつけたい「汗ケア」についてお話しします。
人にとって大切な「汗」
以前の記事、「汗腺トレーニングで“悪い汗”と決別!エクリン腺を鍛えて発汗美人に」でご紹介したように、汗には「良い汗」と「悪い汗」があります。でも、汗をかくことは、身体の体温を一定に保つ役割を担っているので、人の身体にとってとても大切な機能です。
また、身体にとってだけではなく、お肌にとっても良いもの。
汗は肌の角質層を潤し、美しさとバリア機能を維持してくれる働きがあるのをご存知ですか?
汗によって肌が潤されなくなれば、人の肌はどんどん硬いものになってしまうのです。
このように、汗をかくのは良いことですが、重要なのは「汗をかいた後のケア」。
みなさんはその汗をどのようにケアしていますか?
半分諦めモードで、そのままにしている方もいらっしゃるかと思います。
その汗を放置していると肌がベタついたり、ニキビ・肌荒れの原因になったりと、肌トラブルの原因になってしまうのです。
汗が肌に与える影響
それでは、実際に汗が肌に与える影響についてみていきましょう。
1. バリア機能が弱まる
水仕事をされている方、手荒れに悩まされていませんか?
汗をかいたまま放置していると、肌は水分を吸収するので、いわゆる「ふやけ」の状態になってしまいます。
角質層が柔らかくなりすぎてしまうと、肌は傷つきやすい状態になってしまうのです。傷つきやすいだけではなく、肌の角質層が剥がれやすい状態になってしまいます。汗で水浸しの肌は、水仕事で手荒れになってしまうのと同じようなイメージですね。
この状態になっている肌は、少しの刺激でも皮膚が傷ついてしまうため、肌トラブルが起こりやすくなってしまうのです。もちろん、肌は育たなくなっていきますし、どんどん弱い状態になってしまいます。
2. 乾燥の原因に
乾燥は、かいた汗が冷えて蒸発してしまうときに起こります。汗が蒸発するときに、肌の潤いも一緒に奪われてしまうのです。水分が蒸発し続けたあとの肌の内側は、乾燥してパサパサの状態になっています。
この肌の乾燥を防ぐために、肌は水分の蒸発を止めようとします。その結果、皮脂の分泌が活発化し、べたつきやすいお肌になり、これがニキビやあせもなどの原因になってしまうのですね。
乾燥し、十分に潤っていない肌は、硬くなってしまい、お肌のざらつきや毛穴の黒ずみといった肌トラブルをもまねいてしまいます。
3. UVケアが台無しに
汗をかくと、お化粧が崩れてしまいますよね。女性のみなさんは、きっと夏場の化粧崩れに悩まされていることだと思います。
化粧崩れが起きるということは、せっかくのUV対策等に使った下地なども一緒に落ちてしまっているということです。これは、化粧品の保湿成分と汗がくっついてしまうことで化粧品の油脂と汗が混ざり、化粧が崩れやすくなることが関係しています。
ただでさえ、敏感になっている肌。紫外線の刺激もいつも以上に敏感に受け止めてしまいます。せっかくのUVケアを無駄にしないためにも、こまめな汗対策が必要です!
汗対策を始めましょう!
化粧崩れなどの目に見える影響だけではなく、汗を放置することで肌は多くの悪い影響を受けることを知っていただけたかと思います。
夏でもサラサラの健康な肌でいるために、今日からさっそく汗対策をはじめましょう!
1. こまめに汗を拭く
「汗をかいたな」と感じるときにまず徹底していただきたいのが、こまめに汗を拭き取るということ。肌を汗でふやけた状態で放置させないためには、こまめに汗をふくことがとても大切です。
汗によるかゆみ、肌のひりひりを感じるという方は、冷たい濡れタオルで冷やすのが効果的。また、濡れたタオルで首の辺りを冷やすことでも身体・顔の熱が収まりますよ。
帰宅後にシャワーを浴びたり、洗顔をしたり汗を洗い流すこともポイントです!
2. 保湿を徹底させる
先ほど説明したように、汗の水分が蒸発した肌は乾燥している状態です。洗顔やシャワーで表面の汚れを落とした後は、しっかりと保湿を行ってください。
保湿と聞くと顔のスキンケアが浮かぶかもしれませんが、意外と乾燥しやすいのが、腕や足の肌。見落としてしまわないように、気になる部分は全体的にしっかりと保湿してくださいね。
さいごに
夏の時期だけではなく、運動をして汗をかいたときも同じです。
こまめに汗のケアをして、お肌を清潔に保ってくださいね。
汗のケアをしているのに肌トラブルに悩まされているという方は、ぜひ一度専門医に相談してみてください。