厚生労働省によると、現在の日本人の平均歩数は男性7,100歩、女性6,300歩。毎日何気な〜く歩いているその一歩一歩が、あなたの健康に大きな影響を与えていることをご存知ですか?
身体に負荷をかける歩き方をしていると、毎日少しずつ体に負担を与えてしまいます。その結果、女性を悩ませるO脚やX脚に繋がってしまったり、腰痛や外反母趾といった生活に支障を与える影響まで生んでしまったりするのです。
外反母趾や腰痛の原因
そもそも、正しい歩き方と健康への影響はどのような関係があるのでしょうか？先ほどお話した外反母趾・腰痛と歩き方の関係についてお話します。
実は、女性の割合が８割以上を占める外反母趾。悩まされている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか？女性が外反母趾になりやすい理由として「筋力が弱い」「足の筋肉が衰えやすい」ということが挙げられます。そしてこの筋力の衰えは、歩き方が大きく関係しているんです。
例えば、足の裏全体を地面につけて進む歩き方。
こういった、「筋肉を使いにくい歩き方」を続けていると、指もどんどん使わなくなりますし、地面を蹴ることもなくなります。
「筋肉を使いにくい歩き方」だけでなく、おかしな歩き方をしていると、背骨や腰など多くの部分に負担がかかり、バランスを崩しやすくなってしまいます。これらが、腰痛の原因に繋がってしまうんですね。
様々な健康法を試すより、まずは「正しい歩き方」を習得して、健康にグッと近づきましょう！今回は、歩く際に気をつけたい「正しい姿勢」をご紹介したいと思います。
<姿勢１>猫背チェック
壁の前に立ってみてください。お尻より先に背中がつく方、それって実は猫背なんです。猫背の人は重心が前によってしまうため、身体のバランスが悪くなってしまいます。身体のバランスを保つために一歩一歩の動きが不自然になり、地面をしっかりと踏むことが難しくなります。
猫背を矯正することは美しい歩きをするために必要不可欠です。立っているときだけでなく、座っているときも意識して背中をピンとするようにしてください。
<姿勢２>正しい肩の位置
肩はどうしても内側によってしまって、がっかりしたような姿勢になってしまう傾向にあると思います。このような状態は、余分な筋力を使ってしまいます。
このような姿勢が定着してしまっているひとは、特に「意識して胸を張る」ということを毎日心掛けることから始めましょう。でも、肩に無駄な力が入りすぎてしまうのは良くないので、軽く胸を上げるイメージを持っていただけるといいかと思います。
<歩きフォーム1> 足の運び方
正しい姿勢の次は、歩き方のフォームを見直してみましょう！歩くときに気をつけたいことは以下の３つです。
１．つま先と膝は常にまっすぐ前方に向ける
２．あまり足を高く上げすぎず、前にすっと出す
このとき、足の指も使って地面を蹴ることを意識してください。
３．着地するときは、かかと側からつま先へ順番に優しく着地してください。
ガニ股や内股のひとは特に、しっかりと両足が平行になっていることに意識してみてください。道の白線などを利用して、定期的に 一直線上を歩く感覚を確認するのもいいですね！
<歩きフォーム2>手の振り方
手を振って歩くことは重要なウォーキングフォームの1つです。
ここでの重要なポイントは「後ろにしっかりと振ること」。よく勘違いされている方もいるのですが、手を振るときに意識するのは「前方」ではありません。後ろに振ると、肩甲骨が刺激され、自然と前に手は戻ってきます。また、姿勢が悪い人は、肩甲骨が固まっていると言われているので、手を振って積極的に肩甲骨をほぐしましょう。また、肩甲骨周辺の筋肉が動き始めると、骨盤や下半身の筋肉もつぎつぎと連鎖してくるので、肩甲骨を動かすことは、身体全体の運動にもなります。
<歩きフォーム3>足裏の重点
足裏の全体に体重をかけるようにしてください。かかと、外側、内側など、靴底の1部が偏って擦り減っている方は注意が必要です。内股やがに股、O脚などの悪い癖は体の土台である足裏の歪みに合わせて、発祥、定着してしまいます。足の指先も含め、足裏全体を使って地面を蹴ることを意識してください。足裏の重点を正すことは美しいウォーキングフォーム得る大きな一歩です！
期待できる効果
１日に20分以上の正しい姿勢でウォーキングを行うと、腹筋や背筋、または太ももの筋肉を鍛えると言われています。筋肉を鍛えることになると、身体が引き締まったり、足が細くなったり..。もちろんダイエットにも良いと言われています。また、健康面では、ぎっくり腰の予防や腰痛にも役立つと考えられているんです。
毎日少しでも、通勤や通学で歩くことがあるならば、正しい姿勢・フォームで歩かない手はないですね！
さいごに
美しく、正しい歩き方の姿勢は、身体感覚やバランス、健康を促進させてくれます。是非、一度歩き方を見直してみてくださいね。
